
"3分で読める"マーケティングに関するコラムの最終回です。
是非ご覧ください。
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【第10回】マーケティングには終わりがない
10回のコラムを振り返って
この10回のコラムを通じて、マーケティングをビジネスに取り入れる第一歩を踏み出しました。
マーケティングとは単なる広告や販売ではなく、
顧客を深く理解し、価値を提供することで自然と売れる「仕組み」を構築することである、と学びました。(第1回)
その出発点は、機能的価値と情緒的価値から成る「顧客価値」の創造にあります。(第2回)
そして、その価値を届けるための具体的なプロセスとして、まず3C分析で戦場を知り(第3回)、
STP分析で「誰に、何で勝つか」という戦略を定め(第4回)、
4P/4Cで戦術を練り上げ(第5回)、
PDCAサイクルで継続的に改善していくという一連の流れを学びました。(第6回)
さらに、現代の主戦場であるデジタルマーケティングの世界に触れ(第7回)、
SNSでのファンづくり(第8回)、
CRMによる長期的な顧客関係の構築(第9回)の重要性を理解しました。
このすべての回を貫く一本の糸は、「明確に定義された顧客に対し、本質的な価値を創造し、届け続ける」
という、ただ一つの原則です。
これまで学んだ数々のフレームワークや手法は、すべてこの目的を達成するための道具に他なりません。
これからのマーケティング:未来への招待
マーケティングの世界は、絶えず変化し続けています。
最後に、これから皆さんが向き合うことになるであろう、いくつかの重要なトレンドを紹介します。
- AIとマーケティング
人工知能(AI)は、データ分析、コンテンツ生成、顧客一人ひとりへのパーソナライズなど、
マーケティングのあらゆる側面を根底から変えつつあります。
定型業務は自動化され、マーケターはより創造的で戦略的な業務に集中できるようになるでしょう 。

- Cookieレス時代への対応
プライバシー保護の観点から、ウェブサイトを横断してユーザーを追跡するサードパーティCookieの利用が制限されています。
これにより、企業は自社で収集したデータ(ファーストパーティデータ)の活用が不可欠となります。
顧客に価値ある情報や体験を提供し、その対価として信頼のもとにデータを提供してもらう、という
直接的な関係構築の重要性が増しています。
これは、CRMの思想とも直結します。

- BtoB と BtoC の違い
これから専門知識を深めていく上で、対象顧客によるマーケティングの違いを理解しておくことが重要です。
BtoC(対消費者)が個人の感情や比較的短い期間での意思決定に焦点を当てるのに対し、
BtoB(対企業)は複数の関係者が関与し、費用対効果などを基にした論理的で長期的な意思決定プロセスを特徴とします 。

これからのマーケティングは、AIやデータといったテクノロジーを駆使する一方で、
プライバシーへの配慮や社会との共生といった、より人間的な側面が問われる逆説的な世界になるでしょう。
テクノロジーは「How(どうやるか)」を教えてくれますが、「Why(なぜやるのか)」、つまり人間にとっての価値とは何かを問い続けることこそが、これからのマーケターに求められる最も重要な資質
です。
このコラムが、皆さんの長く、刺激的なマーケティング活動の、確かな一歩となることを願っています
「3分で読めるマーケティング講座」 全10回、いかがでしたでしょうか?
このコラムをご覧頂くことで、少しでも"マーケティング"への理解が深まれば幸いです。
新たなテーマのコラムも予定しておりますので、引き続き弊社ホームページのチェックをお願いいたします。