
"3分で読める"シリーズの第3弾、AIに関するコラムです。
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第6回:AIへの指示出し — プロンプトエンジニアリングの言語学
プロンプトエンジニアリングとは
生成AI、特にLLM(Large Language Models=大規模言語モデル)の能力を最大限に引き出すための技術が
「プロンプトエンジニアリング」です。
AIは確率的に言葉を紡ぐため、曖昧な指示は確率の分散を招き、平凡で精度の低い回答につながります。
プロンプトエンジニアリングとは、この確率分布を意図した方向に収束させるための「言語によるプログラミング」です。
精度を高める具体的なテクニック
- 役割(Role)の付与
AIに特定のペルソナを与えることで、回答の視点や専門性を固定します。
<悪い例>
「このコードを直して」
<良い例>
「あなたはGoogleに在籍するシニアソフトウェアエンジニアです。以下のPythonコードのバグを修正し、可読性を高めるリファクタリング案を提示してください」
- 制約条件の明確化
出力形式や文字数、ターゲット読者を指定することで、AIの暴走を防ぎます。
<例>
「箇条書きで5つ挙げてください」
「専門用語を使わず、中学生でもわかる比喩を使って説明してください」
「300文字以内で要約してください」
- Few-Shotプロンプティング(例示)
具体的な入力と出力の例(ショット)を提示することで、AIに回答のパターンを学習させます。
これは、AIの「文脈学習(In-context Learning)」能力を利用した強力な手法です。
<例>
「うれしい」 ⇒『ポジティブ』
「かなしい」 ⇒『ネガティブ』
「つまらない」⇒『?????』←ここに回答させる
このように例を示すことで、AIは「感情分析をしてラベルを返すタスクである」と正確に理解します。
- 思考の連鎖(Chain of Thought)
複雑な推論が必要なタスクにおいて、「ステップ・バイ・ステップで考えてください」という指示を加えるだけで、
正答率が劇的に向上することが知られています。
これにより、AIは中間的な推論過程を出力し、論理の飛躍を防ぐことができます。
ゴールシークプロンプト
ユーザー自身が何を求めているか明確でない場合、「ゴールシーク(目標探求)プロンプト」が有効です。
<指示例>
「私の目的は〇〇です。
最高の結果を出すために、必要な情報が揃うまで私に質問を続けてください。
私が『完了』と言うまで回答を作成しないでください」
これにより、AIとの対話を通じて要件定義を行い、最適なアウトプットを得ることが可能になります。
お読みいただきありがとうございました。
次回のコラムは2月26日(木)更新予定です。