【第5回】3分で読める AI入門 人工知能解体新書

"3分で読める"シリーズの第3弾、AIに関するコラムです。 
是非ご覧ください。

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AIの歴史は、過度な期待(ハイプ)とその後の失望による「冬の時代」の繰り返してきました。
現在の隆盛は、過去の失敗と技術的蓄積の上に成り立っています。

第1次AIブーム(1950年代〜1960年代):推論と探索
  • きっかけ
    1956年のダートマス会議

  • 特徴
    「推論」と「探索」が中心。
    迷路の解法やチェス、数学の定理証明など、ルールが明確に定義できる問題に対して成果を上げました。

  • 限界
    「トイ・プロブレム(おもちゃの問題)」しか解けないことが露呈。
    現実社会のようなルールが曖昧で複雑な問題には対応できず、1970年代に最初の冬の時代が訪れました。
第2次AIブーム(1980年代):知識表現
  • きっかけ
    エキスパートシステムの実用化

  • 特徴
    エキスパートシステムの実用化。
    専門家(医師や弁護士など)の「知識」を大量にルール(If-Then形式)としてコンピュータに入力し、推論させるアプローチ。
    「Cycプロジェクト1」などが有名です。

  • 限界
    「知識獲得のボトルネック」
    世の中の常識や暗黙知をすべて記述することは不可能であり、例外処理や矛盾に弱いという問題がありました。
    さらに、知識を入力・保守するコストが膨大であったことから、1995年頃には再び冬の時代へ突入しました。
第3次AIブーム(2000年代〜現在):機械学習とディープラーニング
  • きっかけ
    インターネット普及によるビッグデータの蓄積と、GPUによる計算能力の向上。
    決定的な転換点は、2012年の画像認識コンペティション「ILSVRC2」において、ジェフリー・ヒントン率いるトロント大学チームがディープラーニングを用いて圧勝したことでした。

  • 特徴
    「特徴表現学習」
    人間が特徴を教えるのではなく、AIがデータから自律的に特徴量を見つけ出す能力を獲得しました。
    これにより画像認識精度が劇的に向上しました。

  • 現在(2022年以降)
    ChatGPTの登場により、生成AIという新たなフェーズへ。
    識別だけでなく創造が可能になり、AIは専門家だけのツールから一般市民のインフラへと変貌を遂げました。

  1. 1984年にダグラス・レナートが開始した一般常識をデータベース化し、人間と同等の推論システムを構築することを目的とするプロジェクト。Cycは「encyclopedia(百科事典)」に由来する。
    ↩︎
  2. ImageNet Large Scale Visual Recognition Challenge
    画像データセット「Image Net」を用いた画像認識に関する精度を競う大会。
    2010年から2017年まで開催されていた。 ↩︎

お読みいただきありがとうございました。
次回のコラムは2月19日(木)更新予定です。